株式会社ギミックプロジェクト

お電話でのご相談・お問い合わせ075-777-6096
お知らせ・コラム

わかりやすさ、便利さを追求した京都市バスの大快革?

コラム

2014.04.11

■新しい環境にそろそろ慣れ始めた?


新年度になり10日ばかりがたち、新しい環境に新入社員、新入生はそろそろ慣れてなれてきたころではないかと思う。勿論、消費税が5%から8%へと増税された部分は、残念ながら慣れない。とは言いつつも、そこは諦めて受け入れなければならない。

ただ、なかなか受け入れられないものもある。地元京都市バスの改革だ。消費税増税前の3月22日にダイヤ改正を含め、大快革(大改革ではないらしい)が実施された。


■分かりやすさ向上とは


よく使われているバスに関しては増便が図られたり、今まで以上に遅くまで編成をされたりと、住民にとっては有りがたいことが多い。特に深夜バスの新設や、直行便や急行便も多数設定され、細かく対応をしていただいている。また、嵐山エリアも均一運賃区間として設定され、230円(均一金額)で行けるというのは、住民だけでなく観光客にとっても有りがたい話だと思う。


ただ、京都の市バスは路線が多数あり、それを理解するのは、非常に困難。地元民でも覚えられないが、観光客がバスマップ片手に悩んでいるのもよくよく街中で見かける。これを解消しようとした一つが、新たなラインカラーの導入だとか。

ご存知のように、京都市内の道路は碁盤の目状に張り巡らされている。その中、南北(縦)の通り6つに今回ラインカラーを設定。ただ、これが全くわからないと言うか、理解できない。

1981年に地下鉄(烏丸線)が開通して、市電が廃止された代わりに循環バスが導入された。その際、番号表示の下地にオレンジ色が採用されたのは、当初違和感があったが、すぐに慣れることができた。通常が青色で、乗車金額が定額。乗った区間で金額が変わるのが白色。それにオレンジ色が増えただけなので、誰もが慣れるのにそう時間はかからなかった。


しかし、今回は少し勝手が違う。6色のラインカラーが行き先表示の所に追加されたわけだ。あまり、目立たない形で。ただ、一気に増えたため、誰もどの色がどの通りかがわからない。正直、職員でも正確に答えられないのではないかと思う。

ちなみに図の通り、西大路通が黄色、千本通・大宮通が紫色、堀川通が緑色、河原町通が水色、東山通がオレンジ色(赤色ではないと思う)、白川通が白。唯一、白川通だけが通り名の中に色が入っているからわかるぐらい。水色は堀川通の方がイメージに合っているのじゃないかと思ってしまう。

どこかがわかりやすさの向上なんだろう。とっさにバス前面の行き先表示を見なければいけないのに、ごちゃごちゃとし、わかりにくくなっている気がするのだが、どうだろうか?


なにより、そのことによって全バスの案内表示板のシートが作り変えられたわけだ。コストをかけている割に、メリットより、デメリットの方が多い気がする。実際のところ、市民の反応、感想はどうなんだろうか。

コスト掛けるならば、早急にICカード対応を進めてほしいものだ。観光客が望んでいるのは、こちらの対応であり、どう考えてもメリットが高い。一応、今年度中には導入予定で開発を進めている様子なのだが、今までも予定が何度か先送りされてきたので、今年度の導入も怪しいものか大丈夫だろうか。


■先進的な対応

そもそも、京都の市バスは、時間通りに到着しないのが当たり前になっている。この理由は色々とあるであろう。勿論、定時運行をしようと言う様々な努力を交通局がされていることは理解しているつもりだ。

それの代わりと言っては何だが、バスロケーションシステムは、かなり早い時期に導入された。遅れをなくす以上に、少しでもバス停でのイライラを抑えようと言うところがあったのではなかろうか。またガラケー、スマホ、PCで確認し、接近情報を基にバス停に出向いている方も多いと思う。こういう先進的な対応を早くからしている割に、今回のわかりやすさの向上と言ったポイントには残念ながら疑問符が付く。


昨日、金閣寺、清水寺が1年間の来場者数が過去最高を記録したとの報道があった。観光都市京都を売っていくには、交通インフラにおいてまだまだやるべきことがあると思うんだが、どうだろうか。例えば混雑時のバス停周りの改善や、満員時のバス停通過等々。

住みやすく、外から来やすく、そして(バスで)回りやすい、街に変えていきたいものですね。


京都市交通局からの発表(2014年3月7日) 

 

 


このページのトップへ