■マーケティング色が鮮明に
6月10日東京ミッドタウンで開催された、セールスフォース・ドットコム社主催のイベント「Salesforce1 World Tour Tokyo」が開催され、弊社代表山口も参加してきた。
先日大々的な社長交代が行なわれ、上層部がガラッと変わってからの初のイベント。色々と注目をすべき点があった。
やはり色濃く感じたのは、マーケティングよりにぐっとシフトしてきた事であろう。
セールスフォースの社名の通り、セールスの力、SFAと言う面が当初は色濃く感じられた。勿論それはそれで大事であり、それをベースに飛躍的に伸びてきたわけだ。
近年はそれだけではなく、マーケティング領域にも力を入れていき、いくつかのそういった専門企業を取り込んできた。そして、昨年のExactTarget社の買収により、その色が本当濃くなってきた。ただ、Dreamforce'13以降、話に上がるものの現実的に導入実例が殆ど無く、どうなるものかがいぶかしんでいた。
特に今まで、日本語化に手間取り、大々的に発表をしたものの本国では対応できていても、日本語では対応できないまま消えていったものも幾つかある。しかし、今回のExactTarget Marketing Cloud は違った。日本語化の正式発表だけではなく、日本企業の実例もひっさげて、基調講演内での事例報告もされた。
そう、バーニーズジャパンの実例である。非常に興味深く、これならば、導入イメージがわかるわけだ。詳細は下記リンク先をご確認ください。
ExactTarget Marketing Cloudが可能にするバーニーズ ジャパンのOne to Oneマーケティング
とは言え、まだまだマーケティングオートメーション(MA)がどんな企業でも導入出来るわけではない。
中小企業に導入していくには、ツールだけではなく、現場の、また組織の在り方、考え方から変えていかねばならないであろう。
■LINE + Salesforce.com = いいね!
更に今回は、日本語対応の発表だけでは無かった。LINEのビジネスコネクトとの提携も同時に発表された。
これは、セールスフォースの戦略の中でも重要な意味があると思われる。勿論、LINEにおいてでもである。
LINEのビジネスコネクト自体のサービスリリースは既にされている。顧客全員に同じメッセージを送るのではなく、顧客の様々なセグメントに合わせて、本当に必要な情報だけを送れる仕組み。ただ、このサービス単体だけでは使うことができず、企業側に色々と準備が必要となり、現実的には色々と問題があったわけだ。
そのセグメント分け等顧客の管理及び計画等をExactTarget Marketing Cloud側で造り上げるわけだ。そう、この二つが組み合わされることにより、新たな営業の仕組みがある程度出来上がるわけだ。これはある意味脅威である。
実際、先月の別のイベントで、LINEの田畑執行役員は、「LINEは新たなインフラ」だと言いきってられた。
また、「無視をすることが不可能な広告」「無視をすること友達を無視することにつながる」と。それらは言い得て妙である。メール配信には、色々と課題があったわけだ。それを新たなインフラとしてのLINEを使うことにより、よりダイレクトに顧客に伝えることが出来るというわけだ。
まだまだ全貌が見えていないこともあるが、引き続き注目していきたい、この2つの大きな提携である。