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ビッグデータをブラジルワールドカップからひも解いてみる

コラム

2014.06.24

■ビッグデータはバズワードなのか

ビッグデータと言うワードが出てから数年がたち、ここ最近はバズワード(ただの流行語)扱いされていた。ビッグデータが取り扱いにくいことから、「時代はスモールデータ」とか、「これからはスモールデータ」とかも昨年は言われていたこともあった。

これは、ビッグデータを活用しようとも様々な問題があり、結局活用できないジレンマから発生した所以だと考える。ただ、ビッグデータの活用は本当に難しいのだろうか。いや、そんなことはない。


例えば現在、ブラジルW杯が絶賛開催中だが、この中では様々なビッグデータが活用されている。チームが、マスコミが、専門家が自チーム、相手チームの様々なデータを抽出し、活用している。ただ、それだけならば今までの話。

今回は違う。瞬時にこれらのデータが一般市民にも提供され、それらを基に独自に分析をすることができる。その上で、解説者気取りになることもできる。いや、解説者にならずとも、詳細なデータが提供されるということは、ファンとしては非常にうれしいことだ。
それも、数週間後に提供されるではなく、ほぼ瞬時に、もしくは少しの時間をおいて見て取れるわけだ。


■ビッグデータならぬビッグ画像?


まずは、朝日新聞社デジタルの例。
こちらは、Twitter上の選手名や監督名が含まれているツイートを抽出し、そのツイート件数を基に、選手画像を時系列で拡大していく。そう、シュートをしたり、いいセーブをしたり、はたまたイエローを受けた選手がいるとそれらの画像が大きく表示されるわけだ。


日本対コートジボワール戦で本田選手のシュートが決まった時なんかは、あまりのツイート数に彼が大きくなりすぎ、画面から消えるぐらいである。詳細はHPをご確認していただけると理解していただける。

○朝日新聞デジタル 日本戦ツイート分析 日本-コートジボワール

○朝日新聞デジタル 日本戦ツイート分析 日本-ギリシャ

つまり、どれだけそのプレーに感動し、感激し、声を出した(ツイートした)かが、時系列で可視化が出来るわけだ。

これは実は単純なことであろう。今までならば、グラフで表示したことを画像の大きさで変えているだけだ。ただ、それだけで非常に表現力がアップしているし、何よりユーザーが時間を変えることにより、この時はこうだったよねと確認することができる。そう、見せ方が今までとは全く違うわけだ。ビッグデータならぬビッグ画像として。


■ポジションデータを時系列でスピーディーに


もう一例は、HUFFPOSTのワールドカップ特集。
こちらは様々なデータが提供されているが、注目すべきは選手の位置データの提供。それらも、前者と同様に時系列で。つまり、試合開始後例えば5分経過後に、誰がどの位置にいたかがわかるし、点数が入った後、メンバーチェンジの後、どう戦術が変わったのかも、確認ができるわけだ。それも、ほぼリアルタイムで確認ができるわけだ。


これがあると、観戦した時には気づかなかったポジションの乱れであったり、こうだからシュートが決まったのだなと言うのが、素人でも話すネタにはできる。勿論ある程度のスキルがあれば、更に分析し、今後どう対応していけばいいかがわかるわけだ。それも、誰もが無償で入手できるWebにおいてデータが提供されているわけだ。恐ろしいスピードである。

○HUFFPOST ワードカップ特集

そう、ビッグデータは、集まった大量のデータを、どう加工すればいいかと言う点と、どう見せればいいかと言う点に時間がかかる。しかし、今回の2つの例は、わかりやすく、ビジュアルにたけ、そしてスピーディーに、更に無償で提供しているわけだ。

勿論、これはサッカーと言う、スポーツだから表現できるのかもしれない。日々のビジネスを同じように表現することは出来ないかもしれない。いや、出来ないと言っておれば、いつまでたっても出来ないだけ。この2つのように誰もが扱えるように加工されて、初めてビッグデータ様様である。出来る筈である。

色々とヒントが隠されている事例であるし、ビッグデータを基に、試合を観ていくのもまた楽しみである。明朝は首の皮でつながっている日本対コロンビア戦。いい結果を残してもらいたいものだ。そして、ビッグな画像になる本田選手、香川選手を観たいものだ。

 

 


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