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セールスフォース・ドットコム社のイベントに参加をして

コラム

2014.12.08

12月4日の東京で開催された、セールスフォース・ドットコム社の国内最大のイベント「Salesforce World Tour Tokyo」に弊社代表である山口が参加してきた。その際のレポートをここに記していく。

■「新しいカタチで顧客とつながる」

このイベントは昔Cloudforceと呼ばれていたが、最近はワールドツアーと言う名称が入り、Dreamforceをベースにグローバルにイベントを展開していることを表している。
今回も、マーク・ベニオフCEOが来日の上、キーノートに登壇し、クラウド、ソーシャル、モバイルの新たな世界感を表現していた。ここ数年は、「新しいカタチで顧客とつながること」の必要性を、一貫して言い続けている。それらを実現する為のプラットホームを提供することであったり、そのプラットホーム上で動作する仕組みを用意しているというわけだ。
 
それら一連の話が、今回は現実的に大きく昇華された感がある。特に、去年の目玉であった「Salesforce1」とした統一した考え方(プラットフォーム)に更に現実的な機能を追加するというわけだ。それは、Analystics Cloudと言ったBIツールであったり、Salesforce1 Lightningと言ったアプリの開発ツールであるわけだ。勿論それだけではなく、日本で2番目のデータセンターを設置したり、日本のITベンチャーに更に投資したりと、日本での戦略にも手ぬかりは無い。ちなみに、ITベンチャー投資は今回2社追加し、合計20社になる模様。パートナー企業とのエコシステムの強化につながるわけだ。
 
だが、Analystic Cloudの登場はBIツールを提供している企業にとっては色々と脅威ではなかろうかと言う危惧も。ただ、有料と言うか、追加料金が必要ならば、社内競合する形であったり、共存共栄できるのかもしれない。
 

また、Salesforce1 Lightningの活用として、損保ジャパングループのユーザー事例報告があった。更に、このイベントは今回は芝公園と虎ノ門の2箇所に分かれていた。それらはコミュニティバスで連絡しているわけだが、それらのバスの位置が確認できたり、自分の申し込んだセッションが確認したり、通知が来る、このイベント専用のアプリもこのツールを使用して簡易に作成し、提供したと言う話も盛り込まれ、色々なことが簡易にスピーディに実現できることの表れでもある。
 


■SIerの存続の危機


実は、こういったツールが有るということ、そして使える環境が与えられるということは、SIerの存続の危機ということでもある。つまり、ユーザー企業だけで、ある程度のシステムまで、またある程度のアプリまで、ある程度の分析までセールスフォース・ドットコムの仕組みを組み入れ、多少の知識・スキルがあれば、出来上がるというわけだ。

 

勿論、1から100までなんでもできるわけではないが、3割いや内容によっては5割ぐらいまでは出来上がってしまうかもしれない。ただその為にはユーザー側も色々と勉強し、スキルをある程度は上げる必要がある。またシステム管理者だけではなく、実際の使用者のスキルもある程度は上げる必要がある。つまり、クラウドベンダーとユーザー、そしてパートナー企業の立ち位置がかなり変わってくることが予想できるし、もうその流れは確実に進んでいるわけだ。

 

ちなみに、この実使用者のスキルを上げる部分を特に弊社は担っていこうとしているわけだ。この辺りはの話はまた別の機会にでも書いていく。

今回のイベントは見るべきものも多かったし、現実的に落とし込まされている部分もあった。一つ勝手を言わせてもらうならば、夢の、未来の部分が少し少なかった気がする。今まではもっと先の話も聞かせてもらえていた気がするが、現実的な部分が多いとして、今回は良しとすべきか。

また途中、宇陀前社長の正式退任の話も出てきた。その際の宇陀社長から、「400mリレーで第一走者で最後まで走りは切れない、この辺りでバトンを渡すべき」と言う話は、これから本当の意味での第2ステージと言うことなんだろう。弊社としても今後も伴走をして、このクラウド業界に様々な仕掛けをしていこうと誓った次第である。


■Salesforce World Tour Tokyo 基調講演Live映像

 


 

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