このイベントは昔Cloudforceと呼ばれていたが、最近はワールドツアーと言う名称が入り、Dreamforceをベースにグローバルにイベントを展開していることを表している。
また、Salesforce1 Lightningの活用として、損保ジャパングループのユーザー事例報告があった。更に、このイベントは今回は芝公園と虎ノ門の2箇所に分かれていた。それらはコミュニティバスで連絡しているわけだが、それらのバスの位置が確認できたり、自分の申し込んだセッションが確認したり、通知が来る、このイベント専用のアプリもこのツールを使用して簡易に作成し、提供したと言う話も盛り込まれ、色々なことが簡易にスピーディに実現できることの表れでもある。
■SIerの存続の危機
実は、こういったツールが有るということ、そして使える環境が与えられるということは、SIerの存続の危機ということでもある。つまり、ユーザー企業だけで、ある程度のシステムまで、またある程度のアプリまで、ある程度の分析までセールスフォース・ドットコムの仕組みを組み入れ、多少の知識・スキルがあれば、出来上がるというわけだ。
勿論、1から100までなんでもできるわけではないが、3割いや内容によっては5割ぐらいまでは出来上がってしまうかもしれない。ただその為にはユーザー側も色々と勉強し、スキルをある程度は上げる必要がある。またシステム管理者だけではなく、実際の使用者のスキルもある程度は上げる必要がある。つまり、クラウドベンダーとユーザー、そしてパートナー企業の立ち位置がかなり変わってくることが予想できるし、もうその流れは確実に進んでいるわけだ。
ちなみに、この実使用者のスキルを上げる部分を特に弊社は担っていこうとしているわけだ。この辺りはの話はまた別の機会にでも書いていく。
今回のイベントは見るべきものも多かったし、現実的に落とし込まされている部分もあった。一つ勝手を言わせてもらうならば、夢の、未来の部分が少し少なかった気がする。今まではもっと先の話も聞かせてもらえていた気がするが、現実的な部分が多いとして、今回は良しとすべきか。
また途中、宇陀前社長の正式退任の話も出てきた。その際の宇陀社長から、「400mリレーで第一走者で最後まで走りは切れない、この辺りでバトンを渡すべき」と言う話は、これから本当の意味での第2ステージと言うことなんだろう。弊社としても今後も伴走をして、このクラウド業界に様々な仕掛けをしていこうと誓った次第である。